さて、2/22に2024年度愛知県公立入試が実施されました。
今回、昨年度からマーク模試になってばかりということで、これから受験を迎える愛知県の生徒さんや保護者様は気になっているところかと存じます。
昨年度と今年度とを比較して傾向が推察できるところも出てきましたので、記事にしていこうと思います。
この記事では歴史をメインとする大問①②を細かく見ていきたいと思います。
大問①
(1)
問題種:同時代の出来事+地理的な場所
難易度:やや難
→東大寺建立前の出来事を選択。細かい時代ではなく、おおよその年代感が問われている。東大寺建立→聖武天皇→奈良時代(710~794前)という連想経路はきちんと押さえていると思う。
ここまでは差がつかないが、選択肢としてエ(ムハンマド:7Cの人)を選べたか。
☆三大宗教について下記基本事項は<地理的なものと合わせて>押さえておきたい。
仏教 | 紀元前5~6C | シャカ(ゴーダマ=シッダールタ) | インド |
|
キリスト教 | 西暦1年 | イエス・キリスト | パレスチナ | 当時パレスチナはユダヤ教でユダヤ教を原形とする説もあり。 |
イスラム教 | 7C前半 | ムハンマド | メッカ(アラビア半島沿岸部中程) | 唯一神のアッラーを信仰。教えはコーラン。 |
※パレスチナ(アラビア半島の付け根辺り)のエルサレムは、ユダヤ教・キリスト教・イスラム教の聖地であり、宗教戦争の引き金となってきた。 |
(2)
問題種:文化史(複数年代)
難易度:標準
→奥州藤原氏の本拠、能の大成者、歌舞伎踊りを始めた人の3つを選ぶ問題。
3つ分かっていないと〇にならないので、難易度が上がっているが、それぞれは難しい知識ではないので差にはなりにくい問題。
☆複数問われても必要になる知識は変わっていない。
(3)
問題種:資料+同時代の出来事(複数年代)
難易度:易
→平等院鳳凰堂の資料から建立時の同時代の”日本の”出来事を選ぶ。同時代の出来事は歴史の鬼門だが、珍しく同国内での判断。正解の選択肢には「摂政・関白の力を抑えて」とまであるサービスっぷり。
☆政治史の大まかな流れが頭にあれば余裕でできた問題。
大問②
(1)
問題種:文化史+政治史
難易度:易
→解体新書の作者と当時蘭学が盛んになった訳を選択する問題。前者は単独の知識であり、後者は知識がなくても選択肢から妥当なものを選ぶだけ。サービス問題と言える。
☆解体新書の作者=杉田玄白だけの問題。
(2)
問題種:地歴公融合
難易度:易
→岩倉使節団が回った欧米諸国について、当時の社会的・地理的情報から国名と当てはめる問題。内容自体はかなり簡単。
☆移民の国アメリカ、欧州の中央にフランス、消去法イギリスぐらいの問題。
(3)
問題種:歴公融合
難易度:易
→岩倉使節団が回ったドイツの当時の社会的状況を選択肢から選ぶ問題。選択肢自体、民主化時代の他地域のことなのにはすぐ気が付く。ア:米、イ:仏、エ:英と比較的易しい問題。
☆君主制が強い=ドイツで選ぶか、歴史でも公民でもやった民主化の知識で消去法で選んでも良し。
(4)
問題種:資料読み取り
難易度:標準
→知識不要。1897年「綿糸の輸出量が輸入量を始めて上回る」の資料を、選択肢の「1891年の綿糸の輸出量は輸入量より多くなかった。」と読み替える問題。国語の問題だが、ひっかかる人は結構いると思う。敢えて「標準」レベルとしておいた。
☆1897年に輸出>輸入、それまで輸出<輸入など、言葉から式に整理して考えることを習慣付けておくと良い。
歴史部分総括
問題種の傾向
地理や公民との融合問題が増えた。
また単一回答でなく、複数回答で1点という問題の割合がかなり上がっている。
問題の種別としては驚くような問題は出てきていない。
難易度
易化
複数回答が必要な問題が多いものの、知識自体は基本事項であり、そもそも知識不要で解ける問題が多い。
対策
歴史の学習については特にこれまでと変える必要はない。
しいて言えば大問①(1)のように、地理的な知識も合わせて問われるので、場所についての知識も合わせて覚えておく必要があるということだが、これも変わってはいない。
今後の予想と対策
今回かなり簡単な内容だったので、今後歴史が難化すると予想します。(別記事になりますが、地理が難しすぎました)
☆「この程度か」と思って油断しない方が良いですが、学習のやり方自体はなにか特別な対策は不要だと思います。
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