top of page

【基本解法で瞬殺問題も多いけど・・・一問レベチ!!!2024年度愛知県公立高校入試傾向分析~国語大問1⃣(説明文)~】

更新日:3月2日


名古屋市守山区にある<個別指導なのにプロ講師>をモットーとする、守山個別塾のブログとなります。

苗代小、廿軒家小、守山東中学、守山中学の生徒さんを中心に、近隣の千種中や地元高校生の指導も行っています。

☆HPはこちら

☆MAPはこちら


さて、2/22に2024年度愛知県公立入試が実施されました。

今回、昨年度からマーク模試になってばかりということで、これから受験を迎える愛知県の生徒さんや保護者様は気になっているところかと存じます。

昨年度と今年度とを比較して傾向が推察できるところも出てきましたので、記事にしていこうと思います。


本記事では国語の大問1⃣について書いていきます。



上の表は、ザックリですが、講師が実際に大問1⃣を解いてみて、必要となる考え方や知識をまとめた表になります。

これをもとに、難易度の変化にいて考え、各設問を個別に見ていこうと思います。


【難易度】

<中位~下位層:易化、上位層:難化>

言葉は硬い文章ですが、癖がなく読みやすい文章でした。

(1)~(4)はほぼ瞬殺問題で、(6)も選択肢吟味の基本が身についていれば問題ありません。

つまり、(5)以外は易化です。 ですので、中位~下位層では易化と判断しました。


逆に上位層は満点を前提とした時に、かなり苦しい問題だったと思います。

とにかく(5)の問題が難しく、どう考えたら良いのかという思考のツールを保持していなかった生徒さんが多いのではと予想されます。

ここが最大三点の差がひらきになり、並べ替え故に、ひとつの誤答で芋ずる式に失点するタイプの問題だったので、受験の成否を分ける問題になったと思います。


【傾向と対策:中位~下位層】

各設問毎に☆<ーーーー>の形で、対策ポイントを整理してあります。


(1)は指示語なので直前からさかのぼって指示内容を探すという、基本のキの問題です。☆<指示内容のサーチ方法を知っておきましょう>


(2)文中の語句の穴埋めですが、挿入する先の文が前文の言い換えとなっていることに気付くかどうかの問題です。

☆<説明が長くなった場合、抽象度の高い一般論として言説をまとめるという書き手の基本ルールを知っておきましょう>


(3)中位~下位層では差が付く問題でした。エが用意された誤答のエースです。

よくあるのが、”本文と合致するワードの量が多い選択肢が正答として見えてくる”という悪癖です。

それが発動して間違えた人が一定いると思います。

傍線部を含む3⃣段落前半だけで考えると間違えますが、後半も読めば「合理的であることは効率的である」が即否定されることが分かります。

☆ <選択肢は、”部分分解して、胡散臭いパーツから優先して正誤を確認する”という基本ルールを知っておきましょう>


(4)こちらも差がつく問題でした。

指示語の問題ですが、(1)で使った基本ルールだけでは足りないからです。

<指示語を含む文内容から前文の内容を”想定して本文サーチする>必要があります。

何を探しているかも分からないのに、ひたすら探してはダメです。

思春期であっても、問題を解く際はダメです。

” 手元に鍋があって、トイレに収納場所を探しに行く人はいません。”

手元にあるものがなんなのか、まずは確認しようというタイプの問題です。

具体的には、挿入文=「このとき、~科学と合理性を~自らの判断”において”信じているのではない」→「”別の判断において”信じている」=前文、という論理式を作り、前文の「甘受する(受け入れる=信じている)」で瞬殺します。

<指示語を含む文内容から前文の内容を”想定して本文サーチする>


(5)難問です。この問題だけレベチになります。

あてずっぽうで答えだけ書いた方が正答率は高いかもしれません。

時間が余ったら考えてみましょう。

☆<白紙じゃなきゃOK!!>


(6)(3)と同じく選択肢吟味です。

解法は同じく、<選択肢は、”部分分解して、胡散臭いパーツから優先して正誤を確認する”という基本ルールを知っておきましょう>となります。

ア、ウ、オは画像のように瞬殺されますが、イ・エの吟味で差が付きます。

二択で迷うのが定番で、解法は<”ケチ”をつけにくいものの比較検討>です。

この場合、「具体例の共通性を”自分の主張につなげる”」「具体例を”交えながら”自説の説明」なので、後者エがケチが付きにくいです。

☆<二択で迷ったら”ケチ”をつけにくいものを残す>


国語の解法は他教科と比べて数は極端に少ないですが、”解法として明示がされません”。これを”感覚で処理”できる人はいいですが、できない人は”解法を認識して意識的に使う”ことを心がけて欲しいです。


【傾向と対策:上位層】

(5)に尽きます。

生徒の本文に対する感想の発言が5つあり、発言を正しく並べ変え、その内2つの正しい位置を答える2点問題の出題が続いていました。

これが6つを並べ替え、3つ正しい位置が問われる3点問題に変化しています。

来年度も6・3・3になるかは不明ですが、同傾向の問題が出ると予想されますので、上位層は対策必須です。

画像でも示している通り、<”キーワード”による順番の推察>が解法となります。

まず、この考え方が分かっていないと”国語なんとなくできちゃう系”の人でないと厳しいです。

解法をまずは認識しましょう。


当然、<段落最初の接続語や指示語>というのは押さえていると思いますが、その例外にあたる選択肢がア・ウ・オです。

アは先頭でなく一行目後半に指示語があります。

ウは接続語や指示語がありません。

オは接続語や指示語ではなく「確かに(形容動詞連用形)」です。

アとオに関しては「段落頭」と「指示語と接続語」というのを絶対視しないようにしましょう。

つながりを示すキーワードですから、品詞や位置は限定されないはずです。

過度にマニュアル化せず応用が利く形で頭に入れておきましょう。


ウは、接続語や指示語がない→”意味不明”ではなく、”逆に先頭だ”という考え方です。

アとオへの考え方と同様に、丸暗記でなく応用の利く形で意識できているかが問われています。


また、解法が意識できていたとしても、それなりに難度が高い問題です。

入試対策として特別にトレーニングするか、普段から”つながりを示す言葉”に意識しておくことが大事です。


まだこのタイプの問題は蓄積が少なく、対策がし辛い状況です。

普段の読解問題を解く際に、指示語や接続語はもちろん、他のつながりを示す言葉を見つけたら、丸をつけて「どことのつながりを示すだろうか」と考えてみるなり、日常的なトレーニングの一環として取り入れていくことをお勧めします。


並べ変えなので、1つ間違えば3つ間違えて3点の差がつく場合もあります。

更に酷いと、膨大な時間をここで使い、他の問題に使う時間が減って、解き切れなかったり、精度が落ちて失点がかさんでしまうという二次被害も十分あり得ます。


解法の原則を理解して、その上で精度高く使えるようにトレーニングしていくことが必要になると思います。

☆<つながりを示すキーワードは、文の途中に現れたり、色々な言葉が存在することを前提として意識する>

☆<同種の問題や普段の演習時に意識してつながりを追うトレーニングを行う>


閲覧数:5回0件のコメント
bottom of page