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【辛口!閲覧注意!】データが示す学習意欲がない過半数の日本の子ども達。「やる気」も「スキル」ない中で、成績アップのための取り組みとはどういったものになるのか【子どもの生態を知ろう】

※かなり辛口な内容です。大人もデータで痛いところを突かれることになります。性善説的なものがお好きな方は、ブラウザバックをお勧めします。


目次


【メディア取材】

名古屋市の守山区と尾張旭市の密着メディアである【とちかつTV】さんに、当塾を取材して頂きました。


サムネにある小中学生の塾選びのポイントだけでなく、教室や授業の様子、通塾生の成績推移、当塾の説明など、ぎゅっとまとまった動画となっています!


ご興味の方は是非ご覧ください!!


【データで見る子どもの学習意欲】

最初に、あるデータをお見せします。

「子どもの生活と学びに関する親子調査2023(東大社会科学研究所、ベネッセ教育層総合研究所)

小4~6の学習意欲と学習スキルの推移
中学生の学習意欲と学習スキルの推移
高校生の学習意欲と学習スキルの推移

要は、まとめると下記3ポイントとなります。

 
  1. 「やる気もない」し、「やり方が分からない」という割合が半数以上。

  2. 1の傾向は中学、高校と上がるにつれてどんどん強くなっていく。

  3. ここ10年弱では1の傾向が同じ年代でも強まっている。

 

【現場で感じる実態】

先述のデータに関して、日々子ども達の学習状況をウォッチしている立場の人間が解釈をすると、下記になります。

 

『そもそも勉強なんかどうでもいいので、効果や効率について考えたことなどある訳ないよね~。「やり方が分からない」んじゃなくて、興味がないのよ、うん。

 

「まさかうちの子に限ってそんなことは考えてないし、ちゃんと勉強をやらないといけないということを、実際に口にしている」という声が聞こえきそうです。

ですが、親や先生から「きちんとやりなさい!」と言われたら、思考停止しながら「はい!がんばります!!」と言いますよ。


だって、誰も”きちんとやっているかをチェックしない”から。学校?親?塾?いえいえ、だれもそんなことやってらんないですって。


もはや言ったもん勝ちです。結果が良くなくて詰められても、【伝家の宝刀】を抜くだけでおしまいですから。


「頑張ったんだけど・・・」(シャキーン)


これでイチコロですよ。oneショット killですよ。

だれも【具体的にどうがんばったのか】を面倒臭くて調べないんです。定期テストの分析なら本人との会話を合わせれば、少なくとも5Hはかかりますからねぇ・・・。

それで、やり過ごすことを経験的に学んでいくのです。一方で周りの方は、誤用が持て囃されている「自己肯定感」というやつを持ち出して、時代の流れと勝手に納得する訳ですね。


要は、ぶっちゃけ【誰も】本気じゃないんですよ。


「うちの子はきちんと宿題はやります」と保護者の方が言っていても、少しでも自分のキャパを超える宿題量となると、答えを写したり、「やったけどプリント(ノート)を忘れた」という言い訳を開始します。

ここが「やり過ごしマスター」への第一歩となります。


子ども達はこの「やり過ごし方」の研究に余念がなく、どんどんそのスキルを高めていきます。過去記事でも紹介していますが、下記のような感じですね。

 
  • 「体裁なぞり学習法」

  • 「アリバイ確保学習法」

 

子ども達は、ここには「やる気」満々で取り組みますよ!

そして、「アリバイ確保学習法」などでは、時間をどれだけ無駄に使うことも厭いません。観察していると、ある意味尊敬してしまいますね。

これが、前回の記事の「勉強において「量」をこなせば成績があがるのか」に対して『NO』と明言する理由です。

余談ですが、私、宿題をやってもらうために土下座したことあるんですけど、やっぱダメでしたねぇ。たかだか塾講師が懇願したところで、「勉強なんてやってられっか」という気持ちは変えられないということですね。仕事を遂行するためには土下座ぐらいいくらでもするんですけど、効果がなくてはダメですね。


数年間、ほとんど基礎能力のトレーニングをやってないし、土台になる知識が漏れに漏れているから、学年が上がるにつれて「やる気がなくなり」「やり方が分からん」となる感じですね。

まぁ、そりゃ「どうでもいい」と思っていることを10年近くやり続けたら、そうなりますわ。


【学習意欲及び学習スキルによる中学生の6つの分類と愛知県公立中学校生徒の評定との関係】

そしてここで、先の調査のデータと愛知県公立中学校の評定分布を合わせて見てみましょう。

※愛知県の評定に関する情報が知りたい方は、この記事をご覧ください。

中学生の学習意欲及びスキルと愛知県公立中学校の評定分布との関係

さぁ、ほぼ、きれ~に被りましたねぇ

当たり前ですが、それぞれの項目が全てもろ被りする訳ではありません。

しかし、評定の値と勉強の意欲・スキルが相関するとすれば、かなりの部分で被っていると予想されます。

ここで、このデータを用いて中学生の典型的なタイプを少し考えてみたいと思います。

かなり感覚的なものです。


 

1.「やる気」高「スキル」中

自学が習慣化されており、なおかつ自分なりに「質」を意識して学習行動をとれる。

評定4以上に主に生息。全体の30%ほど。大学受験で息切れしやすい。


2.「やる気」低「スキル」高

素の能力が高く、面倒臭がり屋なことが多い。周りからの文句を実績でシャットアウトするための一定成績を、いかに時間を使わないで達成するかというゲームをプレイ中。

評定4以上に主に生息。全体の5%ほど。大学受験でごぼう抜きを起こしがち。


3.「やる気」高「スキル」高

基本的に生息していない。「量」をこなしてしまうため、「質」が高いとオーバーキルしてしまう。結果「質」を劣化させて1のタイプへ移るか、「量」を減らして2のタイプへと移行する。心配性の子は1に行きやすく、自信家の子は2に行きやすい。


4.「やる気」高「スキル」低

意欲はまだ失っていないので「量」はこなせるが「質」が伴わないので、結果につながらないタイプ。時間を経るごとに結果が出ないのでやる気を失っていく。前回の記事の生徒さんはこのタイプ。

評定3と4に主に生息。全体の5%ほど。


5.「やる気」低「スキル」中

意欲はないが、実は能力は悪くない。環境次第では、評定「3」や「4」までは割と帳尻を合わしてくることがある。

評定2、3主に生息。全体の5%ほど。


6.「やる気」低「スキル」低系

過半数の中学生。

評定3以下に主に生息。全体の55%ほど。

 

私見だと、こんな感じですね。

自分のお子さんがどのタイプに当てはまるか、考えてみて頂くのも良いと思います。

ただし、色眼鏡は外して、一旦「観察」をしてください。

希望的認知バイアスが働きますので、お子さんの「言葉」ではなく「行動」と「結果」で判断してください。

ここの見極めが肝です。


【意欲とスキルによる分類毎に適した学習支援を考える】

ここまで、データを用いながら中学生の学習行動とスコアに関する生態を6つに分類をしました。

次に、6つの生態に応じた学習サポートを私見で記載します。


 

1.「やる気」高「スキル」中→ノー課金or集団塾or集団塾以外のプロ講師

ノー課金でも一定のスコアを取れると思います。一方で、スキルがやや足りてないので、「量」でカバーするか、「質」を上げるトレーニングを積む対応をするものありです。

前者なら集団塾、後者なら家庭教師や個別指導のプロ講師が考えられます。前者は高校受験での結果を優先する場合、後者は大学受験での結果を優先する場合です。


2.「やる気」低「スキル」高→ノー課金(やる気を出したら集団塾or個別指導塾orノー課金継続)

ノー課金がお勧めです。”やりたくないことはやりたくない”んです。これは大前提です。そこに投資をしてもほぼ効果はありません。賢い子たちなので、上手く調整されてしまいます。やる気を出した時に目先の結果を取りに行きたい時は集団塾がお勧めです。但し、やる気を出した時点の評定が「3」以下の場合は、個別指導からスタートするのをお勧めします。大学受験を重視する場合、ノー課金で自学でスキルを上げさせるのもありです。個人的経験から言えば後者をお勧めします。


3.「やる気」高「スキル」高→SSRなので割愛


4.「やる気」高「スキル」低→集団塾以外のプロ講師

「やる気」が枯れてしまう前に、「スキル」に関して補助を入れた方が良いです。その際、「スキル」自体を伝えても、まだよちよち歩きのため、直ぐにはその「スキル」を活用できません。よって、スキル向上のトレーニングをしつつも、具体的な指示を細かく出してもらえる環境を用意してあげることで結果につながりやすくなります。また、「やる気」の維持にもつながりやすいです。ある程度スキルを持った講師をあてがってやると良いと思います。


5.「やる気」低「スキル」中→ノー課金(やる気を出したら集団塾or個別指導塾)

基本的には3の生態と同じのため、対応も似ています。ただ、スキルがそれほど高くないため、結果を出すためには学習サポートを積極的に入れていく判断が吉だと思います。一定の結果が出るとすぐにやる気をなくすので、保護者の方が目標に対してある程度バッファを見込んでおき、「さぼってんな」と思った場合はある程度強制的に学習をやらせる環境を”短期的”に強いた方が良いです。長くは続かないので、鞭の入れ所が肝要です。


6.「やる気」低「スキル」低→次の段落で記載

 

【過半数を超える「意欲」「スキル」ともに低い子ども達への学習支援とはどのような取り組みになるのか】

私見では過半数を超える、「やる気」低「スキル」低の子ども達。そして、この層が主に個別指導塾を活用します。

ここに対してどういったテコ入れをするべきなのか。

これを考える際、「子ども」という存在を前提とすると、なにやらおかしなバイアスがかかりがちになるので、大人にとって身近な環境で考えてみたいと思います。


最初に、下記のデータを紹介します。

日本のサラリーマンの仕事における意欲の分布と諸外国との比較

2017年米ギャラップ社調査(データの引用元はこちらをご覧ください


Engagedが「やる気あり」、Not engagedが「やる気なし」層となります。Actively disengagedは「積極的にやる気を放棄している」層となります。それぞれ6%、71%、23%となっています。

小→中→高→大→社会人となるにつれて、「やる気」をなくしていくのが基本的な傾向で、社会人になる94%に達します。また、そのうち23%は”意欲的に”仕事に対して意欲を出さないようにしています。

こちら、2017年のデータになりますので、子ども達のデータをみると、更に「やる気なし」の割合が増えているか、「積極的にやる気を放棄している」層が高くなっていると予想します。


会社にいけば、右も左も上司も部下も、そしてご自身も「やる気でねぇなぁ」と思っている訳です。

ただ、「やる気」がなくても、「一定やらなきゃいけない理由」がありますね。クビになったら食っていけないですから。


さて、私の意図がお分かりでしょうか?

そうですね。子ども達の場合「やる気」がなくて「実際にやらなくても」致命的なことにはならないんですよ。

志望校に合格できなかったら家からたたき出して、後は一人で生きていけ!というご家庭があれば別ですが、まぁ、皆無でしょう。


では、あるシチューションを想定しましょう。

 

読者様の会社に新入社員が入ってきました。その新入社員は縁故採用で、役員のお子さんです。読者様が教育係を任されました。役員の御意向で社内的に早ければ30代後半には役員職に就かせたいとのことです。ただ、役員の御威光でゴリっとするのははばかられるので、それなりに実力をつけさせてそこそこの実績を出させろ、手当は別途出すということです。

なお、役員Jrはやる気もスキルも低く、尚且つ自分がJrであることを良く分かっている様子で、何があろうと地位は安泰と本音では思っています。役員も我が子には甘いようです。

 

「なにこのクソゲー」

って、思いました?


【過半数の生徒の成績アップには学習塾だけでなく保護者の覚悟も問われる】

みなさん、どのようにアプローチをしますか?


先述したように、「勉強しようという気持ちがわかない」63.1%の内、「スキル」≒「質」が低い中学生は55%と見積もりました。

この層の成績を上げるということは、先ほどの「クソゲー」をクリアするということと、かなり似通ったものなのです。

そして、その層が、個別指導塾に通う大半の生徒達なのです。


だから、評定3以下で集団塾に通ったり個別指導塾に通っていても成績は上がりにくいんです。


タイプ分類でいくと、2・4・5などは課題点が明白なので、タイミングとアプローチ方法によっては直ぐに目に見えた結果がでます。

それは前回の記事でも実例を挙げました。(それでもアプローチが間違っていると結果は出ませんが)

ですが、ここはボリューム層ではないんです。

あくまで、「やる気」低「スキル」低の55%が本丸です。


ここで私が何を言いたいかというと、「だから塾が成績上げられないのは当然だ」ということではありません。そんな月並みなことをデータを使って論じる価値がないです。


私が言いたいのは、「生中の覚悟とやり方で、この層の生徒の成績を上げることはできない」ということです。

それは、学習塾は当然のこと、保護者の方に関しても、です。


【ありとあらゆるアプローチの積み重ねて、かすかに光が見えるかどうか】

具体例から入ります。

成績と取り組みに一定の改善が見えたある生徒の答案分析を終えた後、私は「塾を辞めるか/きっちり必要なことをやり切るか」の2択を要求しました。


「ここしかない!」と思いました。

というのは、志望校は遥か彼方。とても現実的なラインではありません。それどころか、現状BFの高校か定員割れしか候補はありません。

改善されたスコアが維持され、さらに他の要素が上手くかみ合ったとしても、志望校には届かない見込みでした。

また、春ならば塾の入り直しの際に大体初期費用がかからないからです。


どうして2択を迫ったのかというと、「全然本気を出していない」というエビデンスがそこかしこに観察されたからです。

今までの取り組みを思えば、圧倒的に「量」「質」ともに改善されてはいますが、全く足りていないのも事実でした。

その生徒さんなりに全力を出しきった結果なら、他の部分で知恵を絞るのですが、体感ではまだ80%程の学習行動は「体裁なぞり学習法」や「アリバイ確保学習法」で構成されているという見積もりでした。

確認テストで問題の答えだけ暗記してくるや、間違っている問題を丸にするや、極力分からないところを分かっていると言い張ってこちらの理解させようとする働きを封殺する、というような感じで、どれも良くある手段です。

月並みですが、本気で一回ぶつからないと課題も視えませんし、当面の上限値も分かりません。だからフィットギャップのための具体的策が打てないのです。


退塾となったら、正直痛いです。

ですが、”この”タイミングで”あの”やり方で”こう”いった結果であれば、打てる手はもはやこれしかなかったのです。(””の指示語の部分は私しか分からないですが、ニュアンスを掴んで欲しいです)


しっかりと親御さんと話し合ってどうするか決めるように伝えました。正直本人よりも、親御さんの覚悟が大事だからです。それは、料金を負担いただいてる親御さんがストップをかければ私は無条件で諦めるしか手がないからです。

結果、親御さんからの連絡があり、志望校に向けてがんばるという回答を頂きました。


当然、人間生まれ変わったように変わるなんて、ありえないです。実質は何も変わっていません。そもそも大人の94%が仕事をやる気がないのですから、中学生に求めるのはお門違いといったもんです。


塾講師としては致命的かもしれませんが、私にはやる気スイッチが分かりません。ほとんどの個別指導塾には分かっているようですが。

まぁ、それにしては先の調査結果と矛盾するなぁという疑問は晴れないままですが。


私にできるのは内側の動機がない中で、外的な要因を作って少しでも取り組みを改善していことだけです。

この生徒さんは65%の生徒さんが希望するように、勉強以外を目的に高校進学したいと思っています。


先日、例の話があった後、初めてこの生徒さんが塾にきました。

私が最初に指示をしたのは、生徒さんが希望する条件を満たす学校について3校を上げ、それぞれの通学時間を調べ、2倍(往復)して250倍して(年間)3倍(3年間)するように指示をしました。

片道の通学時間は15分、90分、150分といったところです。

片道(分)

3年間の通学時間(時)

志望校との時間の差(時)

15

375


90

2,250

1,875

150

3,750

3,375

90分の学校と比べるなら、3年間で1,875時間、好きなことに充てられます。しかし、この時間を受験で合格を勝ち取る目的で投資することもできます。受験まで1年と仮定すると、5.266H/日を投資することができます。

150分の学校と比べた場合、同じように計算すると、9.480H/日を投資することができます。物理的には無理ですが。

1日3Hでも”まとも”に取り組んでくれたら、第一志望にほぼ確実に受かると思います。

※”まとも”というのは、既に述べたように多くの子どもたちは”やり過ごし学習法”のプロフェッショナルで、無駄に時間を投資することに余念がないからです。

こちらの計算の意図を説明し、本人も頭で納得はしたようです。

ですが、これで実のある勉強時間が大幅に増えるなんて、ありえませんよね。

やりたくないんですから。

せめて、30分。いや、10分でも積み増しが出来たら超絶大成功です。


ありとあらゆることを、360度からアプローチして、その中でか細い光がみえるかどうか。

自らの保身など考えていては、ありきたりな手段しか打てずに、ゲームオーバー確定です。サラリーマンの例でいえば、クビを懸けてやらないと達成はできない。そういうことです。


それが「やる気」も「スキル」も「外的強制力」もない生徒さん達の成績を上げるためのアプローチだと、私は考えて実践をしています。


 【守山個別塾ーモリコベ!ーと関連情報について】

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