目次
【塾テキストの解答・解説の指定する使い方と実際の使われ方】
面白い変化が起きているので、記事にしてご紹介したいと思います。
と、その前に前提の話を少しさせて下さい。
塾におけるテキストの解答・解説の話です。
私の考え方としては、解答・解説は生徒さんが持っている必要があるという考え方をしています。
正しく丸付けをする
間違えた問題にマークをする
解説を読んで間違えた原因を把握する
正しい知識をインプット・もしくは知識の訂正、理解が必要なものなら問題の考え方を整理
その場で解き直しをしてスムーズに解けるかを確認(ここまで一連の流れ)
日を置いてからちゃんとまたスムーズに解けるかを確認
という流れが「問題演習」という行為の定義だと思っているからです。
(世の中、勉強法がたくさん溢れているようですが、ここってそんなにバリエーションでますかね?)
つまり、この流れが、解答・解説がないと初手で止まってしまうから【解答・解説は生徒さんが持っている必要がある】というのが私の考え方です。
一方で、解答・解説があると、宿題を解答の転記で終わらせる生徒さんが出てくることも、当然に、嫌というほど、分かっています。
(千本ノックを受けるがごとく生徒さんにしごかれてますからね。半泣きにさせられて生徒さんに「お願いします・・・。答え写さないでください。」と土下座をしたこともあります笑)
ですので、授業ではまずは宿題のチェックから行います。
丸付けがしてあるか、丸付けが正しくできているか、テキストに間違えた問題のチェックがついているか、答えは写していないか。
当然、全てひとつひとつチェックをしていたら授業が終わってしまいますので、生徒さん毎のこれまでの経緯や科目毎のチェックポイントに沿って見ていきますけど。
怪しい場合はだいたい「じゃあ、宿題のここ。今解いてみて」となります。
そして、あーだこーだの話が展開され、自白を待つことになります。
逞しい生徒さんの場合「よし!今度はバレないようにしよう!」と決意を新たに再チャレンジしてきます。
そうすると、私ももっと入念にチェックすることになります。
そうすると、生徒さんはもっと入念に加工をすることになります。
以下、延々ループします。
【どうしても宿題の答えを写してしまう】
そんな生徒さんの内の1人の話です。
「解答・解説が手許にあると、どうしても宿題の答えを転記したくなる」ということで、本人と話し合って、ここ2ヶ月程は塾テキストの解答・解説を保管していたんです。
私としては、本当はやりたくないことなんです。
問題を解くだけでは、なんらの知識も増えないし、理解も深まらないからです。
丸付けがあって初めて正誤という結果が分かり、誤答や正答だったけど曖昧なものを発見できて、ここから学習がスタートする訳じゃないですか。
でも、加工と加工看破にお互い時間を使っているのは意味がないから、というのが方針転換した1つの理由です。
そして、もう1点理由があります。
それは、生徒さんが『体裁』ではなく、世の中的にはダメ出しされるだろう『自分の本音』を言語化したという理由です。
>「解答・解説が手許にあると、どうしても宿題の答えを転記したくなる」
これはまだうまいこと私の方が言語化できていないんですが、手ごたえ的には『変化のKPI』として結構信用できるんじゃないかと感じていて、なんとなく納得感もあります。
おそらく、またブログ記事にすると思いますが、これが転機になっているケースが結構あるんですよね。
ある意味、今回の記事もその事例紹介とも言えます。
このような経緯で、最近は塾の授業内で丸付けを実施して、私が確認するという流れになっていました。
【変化の兆しとその後】
変化の兆しは中間テストの1週間ぐらい前なので、今からだと一ヶ月程前ですかね。
丸付け後も、ずっと「解答・解説」を読みながら、テキストの問題と照らし合わせているんですよ。
おや?
おやぁ?
おや、おや、おやぁぁぁ???
ふーん・・・。
いやいや。もう少し、経過観察かな。
中間テスト前だし、そんな「気まぐれシェフの勉強テリーヌ。”今回だけ”を添えて」なんて、なんの参考にもならんし。
・・・テスト前だし、解答・解説を返却してみるか。
中間テスト後
(見てるわー。解説、見てるわー。)
私「大丈夫?何か分からないことがあったら聞いてくださいよ?」
生徒さん「この問題が分からないです。」
私「その問題のどこが分からないのですか?例えば、”解説”のこの部分までは分かるが、ここの部分に書いてある内容の意味が分からない、など具体的に伝えてもらわないと何を説明したらよいかわかりませんよ?」
(・・・見てるわー。今度は、テキストの設問、見てるわー。)
(・・・ん?眼球の角度が変わったわ。・・・はいはい。)
ようやく、解答・解説という4文字の内、右側の言葉の意味が分かったようだな!!
【自己解決ツールへの依存度を高める】
結局自己解決したようで出番はありませんでした。
ようやく、解説の文字が記号の羅列ではなく日本語であり、気合いを入れたら意味が分かるということに気付いてくれたようです。
今までは「解説」という情報を求めてなかったんだと思います。
つまり、間違えた問題に対して知識や解法を確認する、という志向がなかった。
言ってしまえば、「解説」を紐解いて理解するほどの価値を感じてなかったんですね。
ここ最近は「解説」の魅力にくびったけの様子です。
私「中間テスト前に預けていた解答・解説。返却して下さい。」
生徒『あ・・・、えと・・・』
私「どうしましたか?手許にあると宿題の答えを解答から転記しちゃうでしょ?」
生徒『や・・・解説がないと、間違えた問題が分かるようにならない・・・』
私「ふーん・・・」↓
正直、この結果を狙っていた訳ではなく、こういうやり方もあるんだなーと思った次第です。
押してダメなら引いてみろ、と。
「離れてみて気付いたの。私、あなたがいないと、ダメみたい・・・」ってやつですか。
と同時に「塾講師なんて、要らんかったんや!」といった様子です苦笑
おそらく、「解説」を読んで分かった気になっている部分があるはずですし、期末テストの範囲をきっちり網羅することにも意識が行ってないようですし、授業で丸付けしてる時点で「丸付けと解説熟読も宿題の一部なんだけど」という話なんですけどね。(前の流れをひきずっちゃってるんだと思います)
それでも、学習行動の基本的なプロセスの一部が習慣化しそうである、ということの意味は大きいと見ています。
同時に、「他人が持っている要素」ではなく「自分がいつでもアクセスできる要素」で解決をしていく志向を持つ、という意味でもとても大事なことだと思います。
直ぐに効果がある要素ではないんですが、高校受験、高校生、そして大学受験という流れの中で、きっちり本人を支えてくれる要素になると思います。(というか、これがないと崩壊する)
「解答・解説が手許にあると、どうしても宿題の答えを転記したくなる」
↓
『や・・・解説がないと、間違えた問題が分かるようにならない・・・』
おもしろいものですね。
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