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個別指導塾=成績上がらない説について考えてみた

更新日:7月1日

目次



成績に悩む講師と生徒

【google大先生の見解】

google検索で「個別指導塾 成績」と打つと、「個別指導塾 成績あがらない」とサジェストされます。


googleサジェストの表示基準は以下になります。


  • 検索ボリューム

  • 多くの人によって検索された回数

  • トレンド

  • キーワードを内包するサイト数

  • ユーザーの検索場所や使用言語

  • ユーザーの検索履歴


※なお今回は、新たにアカウントを取得して「個別指導塾 成績」と打ち込んだため、『ユーザーの検索履歴』の影響はありません。


ちょうど、都知事選で盛り上がっているさなか(2024/06/29現在)ですが、「個別指導塾=成績あがらない」は”民意の集約”とでも受け取れるような印象を受けます。


【「個別指導塾=成績上がらない」は個別指導塾のサイトが上位表示の謎】

結論を急いではいけません。


google大先生のサジェスト「個別指導塾 成績あがらない」に従って検索をしてみると、ほぼ上位表示は”塾のHP”で埋め尽くされます。

しかも、半分以上”個別指導塾のHP”です。


・・・どゆことなん、これ?笑


見ていくと大別して以下に分けられます。


1.一般的な個別指導塾の課題の列挙→自塾ならこれを解決できます、の流れ

2.個別指導以外の形態の塾による比較優位を訴える流れ(集団/家庭教師)


【個別指導塾がなぜ「個別指導塾=成績上がらない」を喧伝するのか】

先の大別の1についてもう少し見てみると、以下の特徴があります。

・個人塾のサイトが多い

・大手だけど自立学習やオンライン家庭教師のサービスも展開している


なるほどなるほど。

少し、見えてきた気がしますね。


いくつか大手フランチャイズ系の個別指導塾の塾名を「個別指導塾 成績あがらない」に加えて検索してみましたが、それらの塾のHPには見当たりませんでした。(フランチャイズ店舗のブログにはありました)

基本的にはヤフー知恵袋のような規制がかからない口コミ?サイトと「東大先生」というオンライン家庭教師のサイトが出てきました。


皆さん見たら分かると思いますが、一応説明しておきます。「東大先生」のサイトが出てくるのは、過去に「武田塾」がやっていたweb集客の手法だ、・・・と思われます。

他塾の名称で検索をした人を自塾のHPに引き込むために、口コミサイトとしてクリックしてもらい、そのページの中で自塾HPへ誘因するやり方だ、・・・と思われます。


話がそれました。もとに戻します。

基本的には「個人塾ないしは小規模塾」が「大手フランチャイズ系個別指導塾」との差別化のために情報発信を行っている、という構図だと思います。


【個別指導で成績が上がらない理由についてのおすすめサイト】

脇道にそれますが、個別指導でやってきている自分からみて、的確な内容が書かれていると感じたサイトをご紹介させて頂きます。


【で、結局個別指導塾で成績はあがるのか?】

結論、分かりません!

ここまで見てきて分かったのは、以下の事です。


・基本的に「個別指導塾=成績が上がらない」という感覚の方が世間一般では強い

・そういった世間一般の認識を前提に、個人塾や小規模塾が個別指導塾の弱点を提示したうえで比較優位を取ろうとするため「個別指導塾=成績が上がらない」という言説がより強化される


結局、定量的な部分がないので、さっぱり分からないんですよね。

我々塾業界の人間でも、正直こんな状態です。

当然、ある程度推察することはできます。でも、あくまで推察であり、確定的なことは言えないんですよね。


多分、塾選びをされる保護者の方よりも、業界の人間の方が「知りたい!!」と思っていると思います笑


そんな思いもあって、「塾生の成績推移」の記事を書いた訳なんですが・・・。


この変化って、実際どうなの?成績が上がってるほうなの?それとも比較的に成績が上がっていないのに公開しちゃってるという自殺行為?

とか思わなくもないです苦笑


「学年〇位」とか「〇〇高校〇名合格」とか、”変化”でなくて”定点”の情報じゃないですか。だから、”成績が上がったかどうか”は分からないんですよね。


学習塾の”実績”って、ほんと難しいですよね・・・。


【全く分からないという訳にもいかないので、少しでも定量的な情報を】

一般化には程遠いですが、一応私が調べたり見聞きした定量的データを記しておきます。


1.全国展開の最大手個別指導塾のセミナーにて(記憶が定かでないですが、10年ぐらい前?)

→塾生の成績変化は「プラスマイナス0」


2.首都圏の大手個別指導塾による塾生の成績変化の調査

→塾生の成績変化の平均は「プラスマイナス0」


3.大手個別指導塾2社の”口コミ”からの成績変化の集計調査

A塾「かなり上がった:3.8%」「あがった:12.2%」「変わらず:37.4%」「下がった:1.8%」「高いまま、無回答:44.8%」

 B塾「かなり上がった:4.4%」「あがった:16.8%」「変わらず:40.0%」「下がった:1.6%」「高いまま、無回答:37.2%」

※口コミサイトの性質上、投稿内容になんらかの制限がある可能性がありますし、投稿者の主観であり、塾生の中でも一部データということになると思います。


3のデータは定量的といっても、結構粗目になりますので、1と2のデータから考えます。

すると、「個別指導塾=成績維持」ということになり、【「個別指導塾=成績があがらない説」は真である】となってしまいました。


ただ、”平均すると”という注釈がつくわけで、上がっている生徒さんも当然いるはずです。

また、1と2のデータはあくまで大手個別指導塾であり、世の中には当塾のような個人塾や小規模塾もたくさんあります。

「塾生の成績推移」の記事を見てもらえば分かりますが、個人的には「成績あがらないという訳ではないだろう」という感覚です。(地域差もあると思いますが)


【では”成績維持”に価値はないのか?】

一旦、定量的データだけで考えるとして、”成績維持”には価値がないのかというと、そうでもないと思うんです。


令和3年の文科省の調査では、公立中学生の通塾率は70.4%(私立中学生は53.9%)であり、塾なしはかなりの小数派です。

通塾派が多数を占める中で”成績維持”をしているというのは、標準的なパフォーマンスを発揮していると言っても良いと思うのです。


「相対評価から絶対評価に変わったんだから、そうじゃないだろ」

と思われる方もいるかもしれませんが、平均点を基準に+30前後が5、+20前後が4などと成績が決定することを思えば、やはり母集団の学力が成績の基準になると思います。

だから学校毎に通知表の良い数値が取りやすい/取りにくいといった話になる訳です。


よって、一概に”成績維持に価値なし”とは言えないと思います。


誤解を招きそうですが、自塾では”成績を上げる”ということを第一目標にしていますし、成績を上げられなかった場合に開きなおるつもりは毛頭ありません。


ただ、客観的に見たときに、「個別指導塾=成績上がらない」だったとしても、価値がないとはならないだろうということです。


じゃあ集団塾や自立支援型の塾の方が良いのでは?

という話に関しても、二つの形態の成績変化についても定量的に調べないと比較できないのも忘れてはいけません。


データはないですが、集団塾や自立支援型塾、個別指導塾という形態を全て含んだ母集団において、個別指導塾が成績維持ということは、集団塾や自立支援型塾を含みで標準的パフォーマンスを上げていると、一応推論できると思います。


【それでも成績を上げるのが塾だろ!!】

ここまでの流れを総括すると、個別指導塾(そしておそらく他形態の塾も)は「成績維持」に寄与するものの、「成績向上」まで効果を発揮することは比較的少ないということでした。


「成績維持」=塾として及第ということなります。

実際、先の例で挙げた全国展開する個別指導塾のセミナーでは「成績維持、これは立派な成果だ。」という言い方をされていました。


そんな中で、周りよりももう一歩精度が高い塾選びができれば、成績は向上すると思います。

そうです。「適切な塾選び」が必要です。


「集団でついていけるか微妙だから個別かな」

「先生が優しそう」

「教え方がうまい」

「子どもが気に入った」

「ネットや周りから良い評判を見聞きした」


もう一歩、踏み込んでください。

塾でなく、お子さんを見て下さい。


『学習は習慣化しているか』

『学校の提出物は出せているか』

『提出物はどの状態で提出されているか(丸付け・直しなど)』

『学校のプリント類などを整理できているか』

『テスト範囲を確認しているのか』

『自分で分からないことを調べられるか』

『机に向かっている際に、集中して取り組めているか』

『学習行為に目的を設定しているか』

『学習計画(おおよそでもOK)はあるか』

『計画の実行とともに効果測定も行われているか』

『効果測定が機能する形で行われているか』

『テストでは基本レベル/応用レベルにおいてそれぞれどこまで取れているか』

『失点の原因は知識不足か、中途半端な覚え方のせいか、設問の読み違えなのか、ケアレスミスなのか、そもそもテスト勉強の範囲として取り組んでいないのか、初見の応用問題なのか』


お子さんの学習面での課題をじっくりと分析し、課題を明確化してから学習塾を調べて選べば、きっとお子さんの成績はあがると思います。

保護者様で難しい場合、近くで営業が激しくなさそうな塾に相談に行くと良いと思います。



 【守山個別塾ーモリコベ!ーと関連情報について】

名古屋市守山区にある<プロ講師が教える個別指導塾>「守山個別塾ーモリコベ!ー」のブログです。

瀬戸街道の城下交差点から東へ50メートル。小幡・苗代・廿軒家・千代田橋学区などが主な通塾エリアになります。地元高校生の指導も行っています。

随時、無料体験授業を実施しております。小学生(4年生から)、中学生、高校生(英語・現代文・古文・漢文)に指導を提供しておりますので、ご興味の方は是非ご利用下さい。


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